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現地記者が語る秋山翔吾、筒香嘉智の「合格ライン」。イチロー、松井の2年目とも比較 (3ページ目)

  • 澤良憲●取材・文 text by Sawa Yoshinori
  • photo by Kyodo News

 ただ、筒香はオープン戦での打撃がいまだに不調だ。昨季8本(チーム内2位タイ)の本塁打を放った筒香だが、トプキン記者は「日本でのキャリアを考えると、彼にはもっと期待していましたが......」と物足りなさを感じたようだ。

 メジャーでの日本人パワーヒッターのパイオニアである松井は、1年目を"メジャーに慣れるための年"として成績を残すことよりも経験を優先させた。そして2年目、打率を.298(前年.287)に上げ、本塁打は31本と倍増(前年16)。筒香も松井のように成績が上がるのではないかと、現地のファンは期待している。

 オフにスタンスを修正したようだが、「まだ目立った影響が出ていない」と『タンパベイ・タイムズ』のトプキン記者は指摘。また、『MLB.com』のベリー記者は「オープン戦の成績でシーズンを測るのは無意味ではありますが」と前置きした上で、取材当時(3月15日)までの成績に対し「オープン戦の14打席で1安打のみ。四球を選ぶこともできていますが、三振も6回しています。攻撃的な姿勢がないと、DH出場は難しいかもしれません」という。

 さらに、『DRAY BAY』のサンフォード記者からは「筒香の役割は未だ宙に浮いています。打てないのであれば、プレー機会も得られず、最悪の場合リリースされる可能性もあります」という厳しい答えが返ってきた。

 筒香が所属するレイズは、昨季のア・リーグのチャンピオン。筒香はワールドシリーズで3打席与えられたが無安打に終わっている。連覇を狙うチームは、より打撃での貢献を求めているだろう。各記者の意見をまとめると、今季の筒香に期待される"合格ライン"は100~120試合出場、20本塁打、60~65打点、打率は.240~.250だ。

 秋山も筒香も、2年目はチーム内の厳しい競争を勝ち抜かなくてはならない。彼らにとって今季は、キャリアの中でもっとも重要な年になるに違いない。

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