メジャー6月開幕説を検証。過去の延期事例からワールドシリーズは? (7ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
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 さらに、11月以降のポストシーズンの開催地は、出場チームの本拠地でなく、温暖な場所やドーム球場に移して行なう可能性も少なくありません。地域によっては寒さでプレーできない気候となるからです。

 しかし、いくら日程を繰り下げると言っても、プレーオフやワールドシリーズの開始日程は過去にあった1週間は引き延ばしても、せいぜい2週間程度の順延が限界ではないでしょうか。

 もし12月にワールドシリーズを行なうとしたら、オフシーズンはほとんどなくなってしまいます。そうなると、来年2月中旬から新しいシーズンへ向けてのキャンプや、3月の第5回ワールドベースボールクラシック開催にも影響を及ぼします。

 レギュラーシーズンの試合数が少なくなることによって、チームや選手の記録の楽しみが半減してしまうのは仕方ないかもしれません。それでも、両リーグ各地区で白熱した試合を演じ、さらにはワールドシリーズで優勝チームを決めるためには、今季は110〜120試合ぐらいできれば御の字ではないでしょうか。

著者プロフィール

  • 福島良一

    福島良一 (ふくしま・よしかず)

    1956年生まれ。千葉県出身。高校2年で渡米して以来、毎年現地でメジャーリーグを観戦し、中央大学卒業後、フリーのスポーツライターに。これまで日刊スポーツ、共同通信社などへの執筆や、NHKのメジャーリーグ中継の解説などで活躍。主な著書に『大リーグ物語』(講談社)、『大リーグ雑学ノート』(ダイヤモンド社)など。■ツイッター(twitter.com/YoshFukushima

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