超大物選手の移籍で勢力図が一変。今季のメジャーを小島圭市が解説 (2ページ目)

  • スポルティーバ●構成 text by Sportiva
  • photo by Taguchi Yukihito,Masuda Yuichi,Getty Images

昨シーズン149試合に出場し、17本塁打を放ったホワイトソックスのヨアン・モンカダ昨シーズン149試合に出場し、17本塁打を放ったホワイトソックスのヨアン・モンカダア・リーグ中地区

 地区3連覇中のクリーブランド・インディアンスが、今年も中心になるのは間違いないと思います。とくに投手陣は、昨年20勝のコーリー・クルーバー、17勝のカルロス・カラスコ、12勝のトレバー・バウアー、13勝にマイク・クレビンジャー、11勝のシェーン・ビーバーと2ケタ投手を5人も輩出した豪華ぶり。以前に比べて、クルーバーがやや打たれ始めているのは気がかりですが、それでもこれだけの先発陣がいるというのは大きなアドバンテージです。

 不安があるとすればリリーフ陣。クローザーのブラッド・ハンドまでどうつなげていくかが課題で、シーズンが始まっても試行錯誤が続いていきそうです。ここがピシッと固まれば、地区優勝はもちろん、リーグチャンピオンシップ、ワールドシリーズのチャンスも出てくるはずです。

 昨年、地区2位のミネソタ・ツインズはジョナサン・スコープ、ネルソン・クルーズ、C.J.クロンといった強打者を次々と獲得。彼らが額面どおりに働いてくれれば面白い展開になりますが、どこまでチームにフィットするのか不安もあります。

 ア・リーグ中地区で、個人的に注目しているのがシカゴ・ホワイトソックスです。このチームは昔からチームづくりがうまく、そろそろ出来上がってくるのでは......という雰囲気があります。ヨアン・モンカダは覚醒の予感があり、マイナーにはイーロイ・ヒメネスという有望株もいる。昨年100敗しているチームですから、一気に優勝争いというのは考えられませんが、十分上位に食い込めるだけの戦力はあると思います。

 デトロイト・タイガース、カンザスシティ・ロイヤルズは大きな欠点はないのですが、全体的にスケールが小さい。劇的にチームを変えてくれる選手が出現すれば、一気に雰囲気も変わってくるでしょうが、現状は厳しいですね。

2 / 6

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る