超大物選手の移籍で勢力図が一変。今季のメジャーを小島圭市が解説 (6ページ目)

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サンディエゴ・パドレスと10年契約を結んだマニー・マチャドサンディエゴ・パドレスと10年契約を結んだマニー・マチャドナ・リーグ西地区

 2年連続ワールドシリーズで敗れたロサンゼルス・ドジャースが今年も大本命ですが、絶対的エースであるクレイトン・カーショーが左肩の痛みで出遅れるなど、不安要素もあります。ただ、先発には昨年8勝したウォーカー・ビューラーという期待の若手がおり、彼は近い将来、サイ・ヤング賞を獲るのではないかと思うほど、才能溢れたピッチャーです。カーショー不在でも、投手力は大きく落ち込むことはないと思います。打線も、マニー・マチャドが退団しましたが、コリー・シーガーがケガから復帰。打線の厚みは相変わらずです。

 ドジャース以下の4チームは混戦になると思いますが、打線の厚みでコロラド・ロッキーズがやや優位かなと思っています。ノーラン・アレナド、トレバー・ストーリー、チャーリー・ブラックモンの主軸は健在で、攻撃力はメジャーでも上位の力があります。ただ、気圧によりボールが飛びやすいという本拠地の特性もあって、投手がなかなか育たない。打線だけを見ればドジャースに匹敵しますが、投手力の差で及ばないかなと思いますね。

 昨年最下位だったサンディエゴ・パドレスはマニー・マチャド、イアン・キンズラーという実績ある内野手が加わり、また若手も台頭している。間違いなく昨年の66勝96敗よりは成績を上げてきます。どこまで上位争いに加われるのか見ものです。

 アリゾナ・ダイヤモンドバックスはポール・ゴールドシュミットが抜けるなど攻撃力低下は否めませんが、きっちり仕事をするタイプの選手が多く、上位争いできるだけの陣容だと思います。サンフランシスコ・ジャイアンツも目立った補強はなく、大幅な戦力アップは見込めませんが、実績ある選手が多く、粘り強い戦いをしてくるはずです。

 いずれにしてもナ・リーグ西地区は、シーズン序盤からドジャースを独走させないこと。シーズン終盤まで首位と3ゲーム差以内のチームであれば、優勝のチャンスは十分にあると思います。

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