DeNA乙坂智も大暴れした中南米ウインターリーグの給料はいくら? (2ページ目)

  • 阿佐智●文・写真 text&photo by Asa Satoshi

 日本の球団と提携し、選手を受け入れているプエルトリコやオーストラリアのリーグでは、多少の"忖度(そんたく)"もあって派遣された選手をむげにクビにするようなことはないが、それでも不振ならばアクティブ・ロースター(ベンチ入り選手枠)から外されることもある。

 ちなみに、昨年の松坂や、一昨年にドミニカのウインターリーグに参加した筒香嘉智(DeNA)、このオフにメキシコリーグでプレーしていた乙坂智(DeNA)は、球団からの派遣ではなく現地の球団と個別に契約を結んでいる。そこで気になるのが、彼らはウインターリーグでどれぐらいの報酬をもらっているのかということだ。日本の契約更改でもなかなか本当のところはわからないものだが、私の知る範囲で、ウインターリーグのマネー事情を探ってみたい。

 当然のことだが、各リーグのレベルは選手の報酬の多寡と連動している。治安の良さから、日本の球団が若手選手の派遣先として好むオーストラリアだが、野球のレベルは決して高くなく、当然報酬も低い。メジャー球団もプロスペクトを派遣するようなことはなく、1A級のアメリカ人や野球経験の浅いヨーロッパ出身の選手の多くがここでプレーしている。

 映画『ミリオンダラー・アーム』のモデルとなったインド人投手のリンク・シンや、今やニューヨーク・ヤンキースの主力となったカリブ系オランダ人のディディ・グレゴリウスも、かつてこのリーグでプレーしていた。

2 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る