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ファンの度肝を抜くWBC各国代表
メジャーリーガーの「必見プレー」 (5ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 4人目はオランダ代表、アンドレルトン・シモンズ(ロサンゼルス・エンゼルス)のショートの守備です。アトランタ・ブレーブス時代の2013年と2014年にナ・リーグのゴールドグラブ賞を獲得し、2013年から4年続けてメジャー全体で各ポジションひとりしか選出されないフィールディング・バイブル賞も受賞しています。シモンズは誰もが認めるメジャーナンバー1の遊撃手です。

 セイバーメトリクスの専門家が中心となって選出するフィールディング・バイブル賞の常連でもあるように、シモンズの守備のすばらしさはデータとして顕著に表れています。2012年のデビュー以来、シモンズのDRS(※)の数字は5年間でメジャートップの合計131。ちなみに2位は、WBCアメリカ代表にも選ばれているサンフランシスコ・ジャイアンツのブランドン・クロフォードでDRSの合計は62。つまり、シモンズの数字はダントツで1位なのです。

※DRS=ディフェンシブ・ランズ・セーブドの略で「守備防御点」のこと。たとえば「10DRS」だとすると、その選手は平均選手よりシーズンで10点防いだという評価。数値が高いほど守備力の高い選手。

 2年連続でシルバースラッガー賞に輝いているボストン・レッドソックスのザンダー・ボガーツや、「ジーターの後継者」と呼ばれているニューヨーク・ヤンキースのディディ・グレゴリウスなど、WBCオランダ代表は名ショートの宝庫と言われています。しかし、今回のWBCではボガーツを三塁に回し、グレゴリウスは内野のユーティリティとして起用すると、元ヤクルトのヘンスリー・ミューレン監督が発表しました。それぐらい、シモンズのショートは誰も奪えないポジションなのです。

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