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エリートが極貧生活の末につかむ、
メジャーリーグのGMという夢の仕事 (4ページ目)

  • 杉浦透●文 text by Sugiura Toru
  • photo by Getty Images

 一般企業でのステップアップと同様にも見えるが、その下積み期間の金銭的苦労と、30球団=30ポジションを争う競争率を考えれば、GMに就くことがいかに難しいかが分かるだろう。

 また、晴れてGMに抜擢されたとしても、チームが勝てなければ翌年も契約が続く保証はない。そのため、各GMたちは昼間に膨大な仕事をこなし、休むことなく自分のチームのナイトゲームを見て選手の動向をくまなくチェックするなど、常にチーム強化を意識する必要がある。

 しかしながら、GMまで辿りついて、その地位を確固たるものにすることができれば、キャリアスタート時の貧乏生活を一気に挽回する億単位の報酬と、自分の手がけたチームが構想通りに勝っていくという、ほかではなかなか経験できない醍醐味を味わうことができる。MLBのGMになることは、アメリカンドリームのひとつなのだ。

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