エリートが極貧生活の末につかむ、
メジャーリーグのGMという夢の仕事 (3ページ目)
一見、華やかそうに見えるMLBのGM職だが、彼らの仕事の大変さはあまり知られていない。同じエリート大学を卒業した友人たちが、一流企業や弁護士事務所などへ高給、好待遇で就職していく中、現在MLBで活躍中のGMたちのほとんどが、タダ働き同然のインターンとして球団に入り、雑用からキャリアをスタートしている。
現在の最年少GM、ミルウォーキー・ブルワーズのデイビッド・スターンズ(31歳)も、ハーバード大学在学時からピッツバーグ・パイレーツでインターン生活を経験している。その数年の貧乏生活で、学歴と業務内容のギャップに耐えることができた者に、エリアスカウトや球団広報のアシスタントなど、末端のポジションが与えられる。ここでの給与も決して十分なものではなく、夜間のバイトや、週末の少年野球コーチ等の副業をしながら生計を立てる者も少なくない。
ここでどれだけの人脈を構築できるかが、その後の成功への重要なカギとなる。GMを夢見る多くの優秀な人材が、高給与の仕事のオファーを蹴ってまで球団の門を叩いてくるのだから、単に仕事が優秀なだけでは生き残れない。経営幹部たちに好かれ、総合評価で1位を獲得しなければGMへの道は開かれないのだ。
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