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速球より遅球。データでわかる、
ダルビッシュ完全復活へのカギ (5ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu  photo by Getty Images

 話をダルビッシュ投手に戻すと、完全復帰するカギを握っているのは、彼が得意とする「オフ・スピード・ピッチ」だと思います。ストレートの球速は申し分ない。スライダーのキレも戻りました。あとは、カーブなどスピードを抜いたボールをどのように織り交ぜて投げられるか。復帰2戦目のマリナーズ戦のピッチングに、そのヒントがあるような気がしています。

 日本では今年、日本ハムの大谷翔平投手が日本最速タイとなる163キロのストレートを連発し、大きな話題となっていました。同時に、「これほどのストレートがバットに当てられるのはなぜか?」という視点の記事が報じられていたのも目に止まりました。大谷投手は日本を代表する素晴らしい選手ですが、彼が今後さらに飛躍するためには、「オフ・スピード・ピッチ」がカギになるのかもしれません。ダルビッシュ投手は、すでにそのあたりを意識しながら投げていると思います。

 故障者リストから復帰し、ふたたびマウンドに立つダルビッシュ投手がどんなピッチングをするのか。ぜひとも、今回取り上げた3つのキーワードをチェックしてください。

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著者プロフィール

  • 福島良一

    福島良一 (ふくしま・よしかず)

    1956年生まれ。千葉県出身。高校2年で渡米して以来、毎年現地でメジャーリーグを観戦し、中央大学卒業後、フリーのスポーツライターに。これまで日刊スポーツ、共同通信社などへの執筆や、NHKのメジャーリーグ中継の解説などで活躍。主な著書に『大リーグ物語』(講談社)、『大リーグ雑学ノート』(ダイヤモンド社)など。■ツイッター(twitter.com/YoshFukushima

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