2016.06.15

メジャーの超大物たちが
15年前に語っていた「イチローの衝撃」

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • photo by Getty Images

「イチロー選手のバッティングをどう思いますか?」と、2001年の夏にメジャーの選手たちに聞いて回ったことがある。

「イチローはミートをしたら、飛んでいくように走り出すんだ」
「ゴロが真っすぐ野手に飛ぶことを願うよ。でなければ、セーフだからね」

 イチローについて楽しそうに話す選手たちの表情は、今でもはっきりと覚えている。日本からアメリカに渡った”ルーキー”は、メジャーでもヒットを1本、また1本と積み重ね、今では「生きる伝説」となり、ピート・ローズの通算安打記録を更新しようとしている。

メジャー1年目の2001年、首位打者、盗塁王に輝き、新人王、MVPを獲得したイチロー

 当時、イチローのここまでの活躍を予想した人はどれだけいたのだろうか。15年前の夏、メジャーの選手たちがイチローに受けた衝撃をあらためて振り返ってみたい。

 ティム・ハドソン(当時アスレチックス/投手)は、イチローがメジャーの公式戦で初めて対戦した投手で、イチローが渡米する前年の2000年に20勝をマークしていた。

「ゴロをよく打つということは、僕のピッチングスタイルに合うんだけど、彼はスピード感にあふれたプレーが持ち味だからね。内野ゴロを打たせたからといって、送球が彼より先にファーストへ届くとは限らないからね。また、彼のバッティングを見ていると、本当にうまいなぁと思うよ。ボールが来るまで手はちゃんとうしろに残っている。だからバランスを崩されても空振りしないし、最低でもファウルで逃げることができる。メジャーではコツンと当てるようなスタイルは成功しないんだけど、イチローはコツンと当てるだけでなくハードな打球も打てる。彼はあのスタイルをワンランク上に押し上げた。感服するよ」