MLB戦力補強分析。オフの「勝ち組」「負け組」・ア・リーグ編 (2ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu  photo by Getty Images

 また、ミルウォーキー・ブルワーズからトレードでフランシスコ・ロドリゲスを獲得するなど、ブルペンの層もさらに厚くなりました。メジャー通算386セーブを誇るベテラン守護神は、戦力の拮抗するア・リーグ中地区での競争において、非常に心強い存在だと思います。

 一方、タイガースは強力な野手を加えることにも成功しました。それは、サンディエゴ・パドレスからFAとなっていたジャスティン・アップトンです。「強打の外野手」として評価の高いアップトンとは、6年総額1億3200万ドル(約146億9000万円)で契約。2012年に三冠王に輝いたミゲル・カブレラ、昨年38本塁打をマークしたJ.D.マルティネス、そして「リーグ有数の指名打者」と称されるビクター・マルティネスに、昨年3度目のオールスター出場を果たしたアップトンが新たに加わったので、今シーズンは大いに期待していいでしょう。

 タイガースは2014年まで4年連続でア・リーグ中地区を制してきましたが、昨年は一転して地区最下位に転落。このオフは汚名返上とばかりに、マイク・イリッチ・オーナーが大金を投じて戦力の大幅アップに成功しました。この戦力アップ成功のウラには、昨年8月にGM補佐から昇格したアル・アビラ新GMの存在が大きいと思います。「死ぬ前にタイガースの世界一が見たい」と語っている86歳のイリッチ・オーナーの願いを叶えるべく、今年はチーム一丸となって世界一を狙ってくるでしょう。

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