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【MLB】初のタイトル奪取を狙う「打撃部門」のすごい新顔たち (3ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu  photo by AFLO

 ドナルドソンは2007年、シカゴ・カブスにドラフト1巡目全体48位で当時キャッチャーとして入団しました。そして翌年、現在阪神に在籍するマット・マートンとともにオークランド・アスレチックスにトレード。2009年はマイナーで実力を蓄え、2010年4月にメジャーデビューを果たしたのです。しかし2011年、再びマイナーに落ちたあとは不調となり、どの球団からも興味を示されないほど低迷しました。

 起死回生を誓った2012年。2年ぶりにメジャー復帰を果たすと、今度は三塁手としてレギュラーの座を獲得。持ち前のパワーを発揮し、2014年には自身初のオールスターにも選ばれました。そして今シーズン、アスレチックスからブルージェイズにトレードされると、瞬く間に大ブレイクを果たしたのです。

 シーズン前半からホームランを量産し、オールスターには両リーグを通じてファン投票歴代最多得票で選出。8月7日のニューヨーク・ヤンキース戦では、早くもホームラン30本の大台に乗せました。30本のうち、同点または勝ち越しホームランは18本。勝負強いバッティングで打線を牽引し、ブルージェイズにとって22年ぶりとなる地区優勝に欠かせない2番バッターとしてフル回転しています。

 今シーズン大活躍している要因は、バッター有利なブルージェイズのロジャース・センターを本拠地としている点もありますが、2番バッターとして起用されていることも見逃せません。3番にスラッガーのホセ・バティスタが控えているので、ランナーを塁に溜めたくない相手ピッチャーはストレート中心の投球になりがちです。ところが、ドナルドソンはストレートに非常に強い。その結果、ホームランの量産につながっている面はあると思います。

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