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【高校野球】プロ注目の遊撃手、東海大熊本星翔・福島陽奈汰が同年代のライバルから受けた刺激 「普段の心がけから変えていかないと......」 (3ページ目)

  • 安倍昌彦●文 text by Masahiko Abe

 強肩強打、それに福島は「俊足」という武器も兼ね備えているから、相手からすればたまったものではない。

「以前は後方へ蹴ることばかりを意識して走っていたんですけど、この冬にトレーナーさんに直してもらって、自転車をこぐ時のように、ヒザを上げて前へ大きく回転させる感じの足の使い方にしました。それまで50メートル走は6秒4〜5でしたが、今は6秒1ぐらいでいけると思います」

 低いトーンの控えめな語り口でも、うれしい話題の時は、パッと笑顔の花が咲く。

【台湾遠征で受けたカルチャーショック】

 昨年末、福島は「九州選抜チーム」の一員として、台湾遠征を経験した。「一番びっくりしたことは何?」と聞くと、福島は「野球のプレーのことじゃなくてもいいですか?」と言って、こう答えた。

「神村学園(鹿児島)の梶山(侑孜/3年)と田中(翔大/3年)なんですけど、台湾での空き時間の時にほかのメンバーは寝たり、スマホをいじっているなかで、あのふたりだけは一生懸命野球ノート書いていたんです。常に野球のこと考えていて、それを徹底していました」

 プロ志望の福島にとって、強烈なカルチャーショックだった。

「グラウンドだけじゃなくて、普段の心がけから変えていかないと......」

 経験は人を変えていくという。野仲監督も、最高学年を迎える福島に期待を寄せる。

「フィジカルの数値は、すでに百﨑を超えました。あとは、百﨑のような外向きのエネルギーでチームを引っ張っていってくれる迫力みたいなものが出てくるとうれしいんですけどね」

 百﨑は高校時代、球場中に響き渡るほどの大声を張り上げ、躍動感MAXでプレーしていた。はたして「百﨑2世」は、その大先輩にどこまで近づくことができるか。心がけひとつで、人は変わることができる。

著者プロフィール

  • 安倍昌彦

    安倍昌彦 (あべ・まさひこ)

    1955年、宮城県生まれ。早稲田大学高等学院野球部から、早稲田大学でも野球部に所属。雑誌『野球小僧』で「流しのブルペンキャッチャー」としてドラフト候補投手のボールを受ける活動を始める。著書に『スカウト』(日刊スポーツ出版社)『流しのブルペンキャッチャーの旅』(白夜書房)『若者が育つということ 監督と大学野球』(日刊スポーツ出版社)など。

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