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【高校野球】プロ注目の遊撃手、東海大熊本星翔・福島陽奈汰が同年代のライバルから受けた刺激 「普段の心がけから変えていかないと......」 (2ページ目)

  • 安倍昌彦●文 text by Masahiko Abe

【指揮官も認める"プロ仕様"の素材】

 マシンでのバッティングが始まる。スピードは135キロ前後。外野に向かって、広角に低い角度の打球が次々と飛んでいく。引っ張った打球でも、左サイドにカベができているから、打球が切れずに真っすぐ伸びて距離が出る。

 こちらから逆方向へのバッティングをリクエストすると、次のスイングでセンターおよそ120メートルの右中間フェンスに直撃させてみせた。25本打って、引っかけた打球やポップフライなどの打ち損じは4本だけ。直球だけとはいえ、2月にこの精度はすでにプロレベル。ジャストミートの感覚が、体の中に染みついているようだ。

「自分、バッティングは球種を張らないんです。来るボールに対して、体が勝手に反応して打つ。そのほうが、自分としては自然で結果もいいんです。逆に、配球を読んで特定の球種を待つと、力んでダメなんです」

 守備では、ゴロに対しての初動のスピードに目を奪われる。細かいフットワークが多い。

「小学6年までソフトボールでショートやっていたんです。ソフトボールは塁間が短いので、待って捕ったら間に合わない。打球に対して常に前へ攻めて、捕って即ジャンピングスローみたいなのがふつうでした」

 それを聞き、昨夏の甲子園で思い出したシーンがある。投手のはじいたゴロに瞬時に突っ込み、捕るなり下から投げてアウトにしたプレー。あれが幼い頃からソフトボールで身につけたメカニズムなのか。

「逆に、イレギュラーにグラブがうまく反応できない時があって......」

 前夜の雨で、グラウンドが荒れ気味だった取材当日、確かにそんな場面が何度かあった。気持ち、グラブを出すタイミングが早すぎるのか。ただ、送球は指にしっかりとかかっている。三遊間の深い位置からも、シュート回転せずダイレクトで一塁手のミットに低く、強く伸びる。併殺プレーの崩れた体勢でも、ほぼストライクスローだ。

「肩は文句なしだと思いますね。ピッチャーをやっても、140キロ台後半はふつうに出ますから」

 東海大熊本星翔の野仲義高監督も、福島のスローイングに太鼓判を押す。

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