【高校野球】野村克也が「天才」と認めた叔父から受け継いだ打撃哲学 九州国際大付・吉田秀成が誓う「打率5割で全国制覇」 (2ページ目)
「3年生の方々が決勝まで連れて行ってくれて、そこで悔しい思いをしたから今があります。入学した頃は『1年生のうちはまだいいかな』という気持ちがありましたが、上でやるためにはもっと頑張らなければいけないと思うようになりました」
【叔父は野村克也も認めた天才】
秋の新チームからは3番を任され、主軸の自覚が芽生えてきた。公式戦ではチーム2位の14打点をマーク。勝負強い打撃と堅実な守備で、チームの危機を何度も救ってきた。
かつて小倉高から青山学院大、松下電器(現パナソニック)、そして楽天、ヤクルトと、アマチュア、プロの舞台で数々の逸材選手を目にしてきた楠城祐介監督も、その才能を高く評価する。
「吉田の動きは、ステップや捕球のセンスも含めて、練習すれば誰でもできるというものではありません。教えられる領域を超えた、天性のものがあります」
指揮官の言葉は、単なる賞賛を超えて、ひとりの野球人としての敬意すら感じさせる。さらに、今春の選抜では、4番、捕手、そして主将の三役をこなす城野慶太の負担を少しでも減らすため、クリーンアップの中心に座る構想もあるという。神宮大会覇者としての重圧がかかる甲子園においても、吉田ならやってくれる──。その期待感が、チーム内に漂っている。
幼少の頃からプロの存在を身近に感じて育ったのも大きい。楽天での7年間で526安打を放った草野大輔さんを叔父に持つ。野村克也監督(当時)をして「天才」と言わしめた打撃の神髄を、正月に宮崎へ帰省する度に伝授してもらっていた。
「教えることのレベルが違います。周りは細かい動作を指摘するのですが、叔父は例えば逆方向に強い打球を打てるようなスイングをしろとか、そのための体の使い方を教えてくれました。自分が不調になった時は電話をしたり、打撃動画を送るとアドバイスをくれます」
昨秋神宮大会初戦の山梨学院戦。1点を追う5回、右中間を真っ二つに破る同点タイムリーを放った。「昨秋のなかで一番いいバッティング」と振り返ったほどの納得の一打だった。さらに決勝の神戸国際大付(兵庫)戦では、初回に右前へ先制適時打。草野さんの教えを、全国の大舞台で見事に実践してみせた。
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