【高校野球】近江の新監督・小森博之は「県勢初の日本一」と「中学生に魅力を感じてもらえるチームづくり」を目指す (4ページ目)
同期には、仙台育英の須江航監督や京都国際の小牧憲継監督といった甲子園優勝を経験した監督がいる。仙台育英と京都国際とは3月末に練習試合を組み、監督同士で意見交換したという。
「須江さんは自分の考えのずっと先を行く人で、小牧さんも話を聞くと参考になることが多いです。これだけの実績を持つ監督が昭和58年会にいるのはありがたいです」
目指すのはもちろん、多賀監督が成し遂げられなかった滋賀県勢悲願の日本一だ。しかし、その前に別の思いも抱いている。
「最近、県内の有望な中学生が県外に流れています。そうした中学生に魅力を感じてもらえるチームをつくりたい。時間はかかるかもしれませんが、少しずつそうした雰囲気をつくっていければ......」
監督としては「まだまだ勉強中の身」と謙虚な姿勢を崩さないが、これから小森監督ならではの「ニュー近江」がどんな野球を見せてくれるのか、楽しみでならない。
著者プロフィール
沢井 史 (さわい・ふみ)
大阪市出身。関西のアマチュア野球を中心に取材活動を続けるスポーツライター。『ベースボールマガジン』『報知高校野球』などの雑誌や、『スポーツナビ』などのweb媒体にも寄稿。2022年7月には初の単著『絶対王者に挑む大阪の監督たち』(竹書房)を出版。共著としても8冊の書籍に寄稿している。
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