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【選抜高校野球】識者5人が優勝校を予想! 大本命・横浜の死角は? 健大高崎の連覇は? ダークホースは?

 第97回選抜高校野球大会が3月18日に開幕する。昨年秋の神宮大会を制した横浜、昨年の覇者・健大高崎、近畿王者の東洋大姫路を筆頭に、熾烈な戦いが繰り広げられそうだ。はたして、栄冠を手にするのはどのチームか。高校野球を知り尽くす気鋭のライター5人に今大会の優勝チームを予想してもらった。

昨年は健大高崎が初優勝を飾った選抜高校野球 photo by Ohtomo Yoshiyuki昨年は健大高崎が初優勝を飾った選抜高校野球 photo by Ohtomo Yoshiyukiこの記事に関連する写真を見る楊順行氏(ライター)

優勝予想:明徳義塾

「優勝は横浜でしょ」

 昨年の明治神宮大会初日、顔を合わせた某校の監督はそう予言した。オープン戦で対戦経験があるというだけに真実味があり、事実、横浜はその神宮を制している。

 奥村頼人、織田翔希という左右の両看板を中心に能力の高い選手が揃い、阿部葉太は旧チームからキャプテンを務めるなど経験も豊富で、おまけに神宮大会準決勝の東洋大姫路戦では内野5人シフトでタイブレークをしのぐなど試合巧者。

 秋の神奈川県大会から関東地区大会、そして明治神宮大会をすべて制し、無敗の15連勝というのは1997〜98年、神宮と春夏連覇、それに国体と無敗の四冠を達成した松坂世代と同じ足取りで、センバツでも文句なしの優勝候補だ。

 対抗は、その神宮大会で秋とは思えないほど完成度の高い試合を見せた東洋大姫路。エース阪下漣は最速147キロを誇るが、ピンチでも乱れない変化球のコントロールが真骨頂だ。センバツでの近畿勢は過去10大会で優勝5回、準優勝6回と、センバツ「連対率」10割超えというのも心強く、履正社時代に準優勝2回の岡田龍生監督にとっては三度目の正直か。

 ううむ、横浜と東洋大姫路ではあまりに順当......と過去のデータをながめていると、一桁の数字が「7」の大会は初優勝が目立つことに気がついた。

 戦後の55年、第27回大会で2回目の優勝を果たした浪華商を除き、すべて初優勝なのだ。37回=岡山東商、47回=高知、57回=伊野商、67回=観音寺中央、77回=愛工大名電、87回=敦賀気比。

 そもそもセンバツはなぜか、初優勝が続く傾向がある。39〜48回大会にかけては、初優勝がなんと10年続いた。ここ2年は山梨学院と健大高崎が初優勝。今回の97回センバツでも、どこかが初優勝してもおかしくはない。去年も似たようなことを書いた気がするが、事実だからしょうがない。

 となると、おもしろいのは明徳義塾か。エースの池﨑安侍朗と里山楓馬のバッテリーは安定感が出色で、もう一枚の羽岡拓哉も公式戦では無失点。失点が計算できるのは、守備からリズムをつくるチームカラーに理想的だ。

 ただ1回戦の相手は健大高崎で、昨年優勝の原動力であり、大会屈指の158キロ右腕・石垣元気が健在。「上を狙うには、(強敵とは)初戦で当たるほうがいい。明徳の値打ちが問われる試合になる」とは、史上最多・春夏通算39回目の甲子園となる馬淵史郎監督だ。仮に横浜が勝ち上がれば、準決勝で対戦することになる。過去の甲子園では横浜が3戦全勝だが、はたして......。

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