【選抜高校野球】識者5人が優勝校を予想! 大本命・横浜の死角は? 健大高崎の連覇は? ダークホースは? (2ページ目)
戸田道男氏(ライター兼編集者)
優勝予想:東洋大姫路
今大会は横浜、健大高崎、東洋大姫路が「3強」というのがもっぱらの前評判。組み合わせ的にもブロックが分かれ、順当に勝ち上がった「3強」が上位で激突して大いに盛り上がるという展開は十分に考えられそうだ。
しかし、順当な展開を順当に予想するだけでは面白くないので、あくまで波乱が起きるとしたらどんな波乱が起きるかという前提で考えてみた。その結果、「3強」のうちの一つ、東洋大姫路が決勝まで勝ち上がり、初優勝を果たすと予想する。
もう一方のブロックで波乱が起こり、決勝の相手は、横浜でも健大高崎でもなかった......という展開になることが、この予想の最重要ポイントになる。
まず、「3強」の一角で前年優勝の健大高崎は、初戦でぶつかることになった明徳義塾との一戦が最大の難関。プロ注目の右腕・石垣元気、サポートする左腕の下重賢慎の投手陣は頼りになるが、明徳義塾の左腕エース・池?[俊寺1]安侍朗も安定感抜群で、攻略は容易ではない。ロースコアの接戦に持ち込むことができれば、百戦錬磨の馬淵史郎監督率いる明徳義塾の勝機は十分。
また、能力の高い選手を揃えて昨秋神宮大会を制した横浜にとっての山場は、青森山田と沖縄尚学の勝者が待ち受ける2回戦か。青森山田は佐藤洸史郎、菊池伊眞ら昨夏甲子園4強経験者が多く残る打線が強力。沖縄尚学は新2年の150キロ左腕・末吉良丞の計り知れないポテンシャルが怖い。横浜、健大高崎が入ったゾーンは一筋縄ではいかず、強敵を倒した明徳義塾、青森山田、沖縄尚学のいずれかが決勝までたどり着くと見る。
残る「3強」の一角・東洋大姫路も、広島商、エナジック、智弁和歌山ほか次々と強敵が待ち受け、道のりは険しいが、大黒柱のエース・阪下漣を中心にタフな戦いぶりで決勝まで勝ち上がると予想。98年ぶりに大阪勢が出ない今大会、長年履正社を率いた岡田龍生監督が大阪不在の分も背負って、めでたく母校を初のセンバツ覇者に導くというストーリーに期待したい。
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