「育成でもプロに行くべきか」「大学に進んでプロを目指すべきか」 ドラフト候補がリーガ・サマーキャンプで出した答えは? (4ページ目)
「横田には漠然とプロに行きたいという思いもあったかもしれないけど、リーガ・サマーキャンプに来てさらに強くなっていると思います。ピッチャーでプロをはっきりと意識して来たのは3人くらいだったと思いますが、ほかの選手たちもコミュニケーションを取るなかで『オレも行きたい』となったはず。『育成だったらどうする?』という会話もありましたし。プロのスカウトが視察に来るなど同級生があれだけ注目されている姿を見て、周りにも刺激になっているはずです」
実際、横田はどう感じたのだろうか。
「田上くんも澁谷くんもすごくいいピッチャーなので、刺激を受けました。考えていることのレベルが高いので、負けてられないと感じました。マウンドさばきを見ていると、やっぱりエースやなと。ものすごく感じましたね」
リーガ・サマーキャンプを"次のステージへの架け橋"と捉えて参加した横田は、その先がより明確になった。
「もちろん4年後、プロに行きます。それを一番の目標にしてやっています」
高校卒業後、たとえ育成でもプロに行くべきか。大学に進んで力を蓄えてから上の世界を目指したほうがいいのか。人生の大きな決断は簡単に下せないだろう。だからこそ、多くの立場の人に話を聞いたほうがいい。
そうした意味でも、高校3年生たちにとって多種多様な人たちの集まるリーガ・サマーキャンプは貴重な機会になった。
著者プロフィール
中島大輔 (なかじま・だいすけ)
2005年から英国で4年間、当時セルティックの中村俊輔を密着取材。帰国後は主に野球を取材。新著に『山本由伸 常識を変える投球術』。『中南米野球はなぜ強いのか』で第28回ミズノスポーツライター賞の優秀賞。内海哲也『プライド 史上4人目、連続最多勝左腕のマウンド人生』では構成を担当。
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