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プロスカウトがセンバツ出場の逸材17人をリアル評価 将来的に大化けする可能性がある」と絶賛された選手は? (3ページ目)

  • 田尻賢誉●文 text by Tajiri Masataka

 左腕では、1年夏から甲子園のマウンドを経験している八戸学院光星の洗平比呂が注目されていたが、初戦の関東一戦、星稜戦ともにインパクトを残せなかった。

「テイクバックにクセがあるのでどうかなと思っていましたが、想像よりよかった。(スカウト計測のスピードガンで)最速146キロ、アベレージで140キロ出ていました。ただ、変化球の時に腕が緩むのが課題。変化球でカウントを取れれば高校生なら抑えられるでしょうが、プロとなるとどうか」(セ・リーグスカウトB氏)

「変化球はこれといっていいボールはなかったですが、対角線のストレートはすばらしい。腕の振りがやわらかく、球速表示以上にピュッと来る感じはあります。いい時と悪い時の差が激しいとか立ち上がりが悪いとか課題は多いですが、今年は左腕のドラフト候補が少ないですし、球団によっては高く評価するところもあると思います」(パ・リーグスカウトC氏)

 同じく八戸学院光星の左腕・岡本琉奨(るい)も140キロを超すストレートでリストに挙がるが、「決め球がなく、ただ腕を振っておりゃーという感じ。焦らず大学経由で」(セ・リーグスカウトD氏)という声が多かった。

 前評判の高かった投手が今ひとつだった一方、甲子園で評価を上げたのが阿南光の吉岡暖。最速143キロをマークした速球にフォークと縦のスライダーを織り交ぜ、初戦の豊川戦で11個、2回戦の熊本国府戦で14個と2試合連続2ケタ奪三振をマークした。

「変なクセもないですし、変化球、とくに縦のスライダーがいい。球がもう少し速く、強くなったら面白い。出てくるまでに時間はかかるかもしれませんが、4、5年後が楽しみな投手ですね」(パ・リーグスカウトA氏)

「個人的には富島高校時代の日髙暖己(現・広島)を思い出しました。トップをつくるのがうまく、フォームがまとまっているのでコントロールで苦しむようなことはないでしょう。身長も182センチあるし、フォークと縦のスライダーもいい」(セ・リーグスカウトB氏)

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