BCリーグのドラフト候補5人 「一日に米9合」の剛腕投手、川﨑宗則らにアドバイスを受ける俊足の外野手も (2ページ目)

  • HISATO●取材・文・撮影 text & photo by HISATO

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光明相模原高→埼玉武蔵ヒートベアーズ

176cm 77kg 右投左打

 6月のBC選抜vs日本ハムの試合で本塁打を放つなど、存在感を見せた高卒2年目の内野手。夏場に調子を落としたが、チーム唯一の全試合フルイニング出場を果たした。

 BC埼玉がリーグチャンピオンシップへと進出したため、合間に選抜戦に出場しながら移動を重ね、独立リーグのグランドチャンピオンシップまでフル出場。準決勝では脚を負傷するも、坊っちゃんスタジアムで本塁打を放った。

 ホームランバッターではないが、今年は「振る力」を課題に、オフにウエイトトレーニングで力をつけた。速球に負けずにバットを振れるようになり、長打も増えて飛躍のシーズンとなった。

 自信があるのは「肩」で、BC選抜でサードに入った時も、一塁へのストライク送球で肩をアピールした。シーズン29失策はリーグワーストだが、ほとんどがファンブルなどの凡ミスで、BC埼玉が練習グラウンドを持たないことも関係しているかもしれない。もともとは投手兼任で、内野手専門になってから日が浅い。足の運び、グラブさばきなどのセンスがあるのは感じるだけに、練習次第で安定するはずだ。

 高卒1年目の昨季は、チーム事情からレギュラーで試合に出続けたが、打撃も守備もうまくいかず、「なんでこんなこともできないんだろう」「早くシーズンが終わらないかな」と嫌になったという。そこから、今季はドラフト候補となったが、「伸びしろがある部分は、全部です」とさらなる成長を期す。

 元楽天の片山博視コーチ、今季限りで現役を引退する元ロッテの清田育宏にアドバイスを受け、「野球人生の経験値が上がった」この2年。エリート街道ではない険しい道が、金子をたくましく育てている。

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