元ヤクルトの父を持つ度会隆輝はドラフト指名漏れから3年 「走攻守ではるかに成長してやる」の有言実行で猛アピール (3ページ目)
野球をとおして自分の何を表現したいか。そう尋ねると、度会は答えた。
「楽しんでプレーしているところを見てほしいです。自分は基本的に楽しんでプレーできている時のほうが思いきりやれて、去年はいい成績を残せましたから」
そして、度会は悔しそうな表情を浮かべてこう続けた。
「気負ってやる時はいい成績が出ていないんです。今年は気負いや力みが生じて、思ったようなプレーができませんでした」
状態は決して悪くはなかった。大久保秀昭監督も「最後の打席は粘れていました」と一定の評価をしたうえで、こう続けている。
「彼もまだ3年目ですから。経験値を上げて、これからもっといい選手になっていくと思います」
急激なスピードで進化してきたといっても、まだ20歳。東京ドームで涙をのんだ度会は、これからどんな扉を開くのか。
ひとつだけはっきりしているのは、度会隆輝という野球選手に似合うのは天真爛漫な笑顔だということだ。
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