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センバツ視察のスカウトが「こんなピッチャーがいたんだ!」と驚いた逸材は? 「ドラフト指名確実」と評価急上昇の捕手も (4ページ目)

  • 田尻賢誉●文 text by Tajiri Masataka
  • photo by Ohtomo Yoshiyuki,Sankei Visual

 昨年夏の甲子園優勝投手、仙台育英の高橋煌稀はインパクトこそ残せなかったが、一定の評価は得た。

「MAXで146キロ。アベレージで141キロから143キロが出ていた。球の質はいいし、ベースの上で伸びる。完成度が高いピッチャーですね。現時点で上位は微妙かもしれませんが、ドラフトにはかかるでしょう。あとはカットボール、チェンジアップの精度が上がれば、楽しみな存在です」(パ・リーグスカウトA氏)

 さらに大阪桐蔭打線を2安打に抑えた能代松陽の森岡大智もスカウトから高評価を得た。

「ストレートで空振りがとれるいいピッチャーですね。まだ変化球が物足りなので、即プロとなると微妙ですが、大学や社会人経由でプロ入りする素材でしょう」(セ・リーグスカウトD氏)

 打者では、初戦で満塁本塁打を放った沖縄尚学の仲田侑仁も186センチ、96キロの体躯を生かした力強いスイングで評価を上げた。

「貴重な右投右打の大砲。スケールはあるし、打球速度は今大会で一番でした。課題は外の変化球にどう対応するか。グラブさばきも柔らかいし、走塁にも興味を持っている。プロに入って大化けするタイプかもしれないですね」(パ・リーグスカウトC氏)

 一方で、大会前から話題に上がっていた専大松戸の右腕・平野大地と、報徳学園の捕手・堀柊那は、期待が高かった分、厳しい評価になってしまった。まず平野についてはこんな意見があった。

「故障明けで、本調子ではないから余力はあるはず。今大会は変化球中心のピッチングで試合をつくっていたけど、プロのレベルとなるとどうか。もっと腕を振って、空振りをとれるようになってほしいですね」(セ・リーグスカウトB氏)

「この春は変化球中心の投球をしていたけど、変化球がすごいかというとそうでもない。正直、評判になっていたほどのインパクトはなかったです。ただ、まだ投手になって1年ちょっとというから、そこの伸びしろに期待したいですね」(パ・リーグスカウトA氏)

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