山本昌が甲子園で輝いた11人の投手を診断。「この夏、最大の収穫」とほれ込んだ逸材は? (7ページ目)

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • photo by Ohtomo Yoshiyuki

山本昌氏が大絶賛した市船橋のエース・森本哲星山本昌氏が大絶賛した市船橋のエース・森本哲星この記事に関連する写真を見る森本哲星(市船橋/175センチ・72キロ/左投左打)

この夏、最大の収穫は彼の投球を見られたことでした。人間は体のどこかで止まるところをつくると、腕が走るようにできています。森本くんは下半身の使い方が少し突っ立ちぎみに見えますが、この止まる動作が入ることで左腕が鋭く振れています。だからこそ、キレのあるスライダーを投げられるのでしょう。上背はありませんが、投げているボールは高校時代の松井裕樹くん(楽天)を彷彿とさせます。フォームのバランスは未完成ですが、現時点でもプロの打者が手こずりそうなスライダーを投げられるのは驚きです。堀瑞輝くん(日本ハム)の高校時代に「早い段階でリリーフとして戦力になりそう」と分析しましたが、森本くんにも同様の可能性を感じます。球速もまだ伸びるでしょうから、さらにやっかいな投手に育ってくれるはずです。

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