スカウトがこの夏の甲子園で注目した10人のスラッガー。「ドラフト1位候補は?」「ヤクルト村上の弟の本当の評価は?」 (4ページ目)

  • 田尻賢誉●文 text by Tajiri Masataka
  • photo by Ohtiomo Yoshiyuki

 内野手は全体的に小粒な印象があったが、そのなかで名前が挙がったのが遊撃手の戸井零士(天理)だ。

「春はまだまだだなと思いましたが、すごく成長を感じました。バッティングはコンパクトに振れるようになったし、守備はスナップスローなど送球がよくなった。この夏で評価は高くなったと思います」(パ・リーグスカウトC氏)

 また、ヤクルトの村上宗隆の弟として話題の村上慶太(九州学院)についてはこんな声が聞かれた。

「大きな体は魅力。育ててみたい選手であるのは間違いないです。味方の打者や投手に声をかけるなどの姿勢は兄譲り」(セ・リーグスカウトB氏)

 ドラフトにかかるかどうかはわからないが、今後の成長に期待するという声が多数だった。

 この世代はコロナ禍により満足に練習できなかった選手が多い。現時点の評価は高くなくても、この先、一気に成長する可能性を秘めている。ひとりでも多くの選手がプロの世界で活躍することを願う。

4 / 4

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る