身長166センチの名手、大会打率8割、超強肩捕手...大学野球選手権で猛アピールした4人のドラフト候補 (4ページ目)
亜細亜大戦で本塁打を放つなど打撃でもアピールした名城大・野口泰司この記事に関連する写真を見る
強肩・強打で大アピール
野口泰司(名城大4年/捕手/180センチ92キロ/右投右打/栄徳高)
大会パンフレットには「180センチ82キロ」という数字が記載されているが、かなり古いデータで実際には92キロもある。一時は97キロに達したものの、動きやすい肉体を追求した結果、今のサイズに落ち着いたという。そんな屈強な肉体を誇る強肩強打の捕手が野口だ。
報道陣から「尊敬する捕手は?」と問われると、野口は真剣な表情で「石伊です」と即答した。前述の大学日本代表候補合宿に同じく招集された野口は、石伊の強肩に衝撃を受けた。そしてすぐさま、石伊に教えを請うたという。
「セカンドまでというより、まずはピッチャーにきれいな縦回転のボールを返せたらいい。精度にこだわって、1年間やってきました。石伊にはクセをなくすよう教えていただいて、動画を送ってもらって参考にしていました」
2回戦の近大工学部戦では、石伊との直接対決が実現した。どちらかが打席に入るたびに、さりげなく挨拶を交わす。そんなライバルの前で、野口は3つの盗塁を阻止する。野口は「やってきたことは間違ってはなかった」と手応えを深めた。
持ち味の打撃面でも、亜細亜大戦で本塁打を放つなど、12打数5安打、打率.417と実力を発揮した。左足が早めに開く悪癖があるものの、「アウトコースの球を逆方向に強く弾き返す意識」を強く持つことで克服に努めている。
6月18日から神奈川県平塚市で始まる大学日本代表候補合宿には、ワクチン接種の規定から石伊が候補に推薦されず野口のみが参加する。名実ともに大学球界を代表する捕手に君臨できれば、野口の評価も自ずと上昇していくだろう。
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