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金子侑司は自身の引退試合で若手選手に感謝 粋な計らいに「涙をこらえるのに必死だった」

  • 水道博●文 text by Suido Hiroshi

金子侑司インタビュー(後編)

 西武一筋12年──スピードと華麗さを兼ね備えたプレーでファンを魅了した金子侑司氏。引退試合の感動秘話、背番号に込めた想い、そして"チャラさ"の奥に秘めた野球への情熱、そしてこれからについて余すところなく語ってくれた。

昨シーズン限りで現役を引退した金子侑司氏 photo by Koike Yoshihiro昨シーズン限りで現役を引退した金子侑司氏 photo by Koike Yoshihiroこの記事に関連する写真を見る

【夢だったライオンズの背番号7】

── 金子さんは入団時の背番号「2」から、2018年に「8」になり、2020年からは「7」を背負いました。背番号7は、石毛宏典さんや松井稼頭央さんなど、西武の"スピードスター"の系譜です。

金子 プロ入り時は2番でしたが、外野手に転向して2番はなんかイメージが違うかな......と。それで変更を希望したら、8番が空いていました。それで西武に戻ってきた憧れの松井さんが2018年限りで現役を引退したので、2020年から背負わせてもらいました。「西武ライオンズの背番号7」という、子どもの頃からのひとつの夢が実現しました。

── 金子さんの座右の銘である「華麗奔放」は、どういうところからきているのですか?

金子 けっこう、そのままの意味です(笑)。自由にプレーしながらも華麗でありたいなと。僕のなかでは、泥臭いプレーやふつうのプレーでも、ファンのみなさんには華やかなでカッコいいイメージを抱いてもらえたらうれしいなと思っていました。

── 秋山翔吾選手(現・広島)が金子さんについて「チャラチャラとギラギラを兼備している」と言っていましたが、ルックスがよく、野球に関して貪欲な金子さんをうまく表現しているなと思いました。

金子 やはりプロ野球選手なので、ファンの方が見ていて「カッコいいな」「ああいうふうになりたいな」と思われるのがモチベーションでしたし、力になりました。

── 金子さんの現役時代、監督は渡辺久信さん、伊原春樹さん、田辺徳雄さん、辻発彦さん、松井稼頭央さん、そして再び渡辺さんでしたが、それぞれどんな影響を受けましたか。

金子 渡辺監督は、プロ入りしてすぐ開幕スタメンで使っていただきました。伊原監督は途中交代になったので、接したのは3カ月ぐらいと短かったですね。田辺監督は、僕が初めて盗塁王を獲った時の監督です。辻監督のもとでリーグ連覇を経験しています。(松井)稼頭央監督は憧れの方でした。それぞれ思い出深いです。

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