身長166センチの名手、大会打率8割、超強肩捕手...大学野球選手権で猛アピールした4人のドラフト候補 (2ページ目)
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強肩捕手から会心の盗塁
友杉篤輝(天理大4年/遊撃手/172センチ70キロ/右投右打/立正大淞南高)
スピードでインパクトを残した選手がもうひとりいる。天理大の快足遊撃手・友杉だ。昨年の同大会では10打数8安打、打率8割と大暴れした友杉だが、今年は初戦から来年のドラフト上位候補・松本凌人を擁する名城大と対戦した。
変則サイドハンドのフォームから150キロに迫る快速球とスライダー、スプリットを駆使する松本を初見で攻略するのは難しい。それでも、友杉は第1打席の死球に続き、第2打席では松本の147キロのストレートを弾き返し、一二塁間を抜いてみせた。
そして、見せ場はここからだった。友杉は自身の盗塁技術について、「ピッチャーによってギリギリ戻れるところまでリード幅をとる」点をポイントに挙げている。二死一塁と警戒されやすい場面にもかかわらず、友杉は初球から果敢にスタートを切る。
対する名城大・野口泰司も大学球界トップクラスのスローイング能力を誇る強肩捕手だ。松本の快速球を捕球した野口は間髪入れずに二塁へ送球するが、友杉のスライディングが一瞬早く二塁ベースに到達する。マウンド上の松本は、「野口さんが走られることなんてめったにないのに、見たことないスピードでした」と驚いたという。
フィールドでは左腕に巻いたピンク色のリストバンドがひときわ目を引いたが、友杉本人によると「好きな色というわけではない」という。
「体も大きくないので、目立つようにと思ってピンクをつけています」
チームは8回裏に逆転3ランを浴びて初戦敗退。試合後に進路について聞くと「プロを目指してやっています」とプロ志望届の提出を示唆した。西のスピードスターも、猛烈な勢いでドラフト戦線に加わっている。
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