強肩・強打の「控え捕手」。上武大のドラフト候補は不遇にも負けずたしかな実力と献身力でプロへ着々 (4ページ目)

  • 菊地高弘●文・写真 text & photo by Kikuchi Takahiro

 一方で谷口監督はこんな言葉を口にした。

「リーグ戦ではDHで使うことも考えたんですけど、結果を残していた選手もいたので小山は代打中心になってしまいました。小山も上を目指している選手なので、大学選手権ではなんとか進藤とふたりとも使いたいと考えています」

 寓話の『ウサギとカメ』で言えば、小山はカメなのだろう。そんな話をすると、小山は「間違いなくそうですね」と笑った。だが、このカメの甲羅は恐ろしく堅いはずだ。

 アマ屈指の逸材とひけをとらない攻守の実力に、年下からも学ぶ向上心、控えの立場でチームを支え続けた献身。耐え忍んだ日々が結実する時は、着々と近づいている。

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