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高校野球史上初の東京ドーム開催。選手たちは何を思い、監督たちはどう対策を立てたのか (3ページ目)

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • photo by Ohtomo Yoshiyuki

 真夏の太陽にさらされることなく、空調の効いたドーム球場でプレーできれば、故障や熱中症のリスクが軽減される。観戦者の体力的な負担も小さくなる。

 神宮球場が使える来年以降も、東京ドームを活用できるなら理想だろう。たとえば準々決勝、準決勝で東京ドームと神宮球場を併用し、決勝を神宮球場で開催してはどうか。選手の疲労軽減だけでなく、東京大会の新たな魅力開発にもつながるはずだ。

 ただし、疲労に関してはこんな声もあった。世田谷学園のエース右腕・建守伯は7月28日の準々決勝・狛江戦では屋外の府中市民球場で延長13回を投げ切り、中2日で迎えた準決勝は東京ドームで6イニングを投げた。だが、試合後に疲労感を尋ねると建守はこう答えた。

「狛江戦のあとは疲労感が全然なかったんですけど、今日は正直言って疲れました。(東海大菅生の)打線の圧もあったのかなと思います」

 選手にとっては、チームの勝利が何よりも大きな栄養剤になるということだろう。

 8月2日には、東西東京大会の決勝戦が同日に行なわれる。初めて東京ドームで優勝の喜びを爆発させるチームはどこなのか。歓喜の瞬間は間もなく訪れようとしている。

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