山本昌が高校生9投手を診断。
「ドラフトでダブル獲りしたい」逸材は? (8ページ目)
中学時代から評判の投手だった苫小牧中央の根本悠楓根本悠楓(苫小牧中央/173センチ・78キロ/左投左打)
堀瑞輝投手(日本ハム)の高校時代にも「プロでも早い段階で活躍できそう」とお伝えしましたが、根本くんにも近いものを感じます。決して強豪とは言えないチームのピッチャーだそうですが、ラインがしっかりしていてストライクゾーンに投げ切る力があります。腕の振りがコンパクトなスリークォーターで、ボールのスピン量が多いのが特徴。打者は球速以上のスピードを感じるはずです。ボールが全体的にカットぎみの変化をしているのは少し引っかかりますが、左肩をもう少し前で振れるようになるといいですね。チェンジアップ系の球種もより投げやすくなるはずです。
最速150キロのストレートを武器に千葉の独自大会を制した木更津総合・篠木健太郎篠木健太郎(木更津総合/176センチ・72キロ/右投左打)
私の母校であり、臨時コーチを務める日大藤沢(神奈川)の練習試合で対戦したことがあり、篠木くんのピッチングも見たことがありました。非常に球速があり、ボールが走っていた印象があります。背丈はさほど高くなく、体をくの字に折るので角度が出るタイプではありませんが、球持ちのいい腕の振りがすばらしいです。ストレートとスライダーのキレがよく、コントロールもいいので、あとは上で通用するタテの変化球を習得できるか。まずは大学に進学するそうですが、タテの変化球が成功のカギになるでしょうね。
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もし私がNPB球団の監督で、ドラフト1位指名できる権限があったら、福岡大大濠の山下くんにいきたいですね。すぐに一軍戦力にと期待できるわけではありませんが、素材として楽しみです。何より、あのカーブは小手先では投げられませんから、彼にとって大きなアドバンテージになるでしょう。
いいカーブを投げるという意味では、静岡商の高田くんも魅力的です。許されるなら、山下くん、高田くんをダブル獲りしたいところですね(笑)。とはいえ、今年は大学生にも好投手が多いと聞きますし、今度は大学生、社会人などのピッチャーもチェックしてみたいですね。
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