2020.08.31

来年のドラフトは大豊作? 元スーパー
小学生ら高校野球大物投手が成長中 

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • photo by Ohtomo Yoshiyuki

山本昌がドラフト候補の高校生9投手を診断>>

 今年はコロナ禍のため、調整日数・実戦機会が少なく混迷を極めた高校野球界。それでも夏の地方独自大会などで、驚きのニューフェイスが続々と出現している。

 夏の甲子園が中止になったこともあり、3年生中心のチーム編成を組むチームが多いなかでも、今夏は2年生投手の大物台頭が目立った。

 2020年甲子園交流試合で大きな成長を見せたのは、達孝太(天理)だった。身長193センチ、体重83キロの大型右腕は、わずか1イニングの登板ながら2者連続三振を奪い、鮮烈な投球を見せた。

甲子園交流試合で好投した天理の2年生・達孝太 1年生だった昨秋は近畿大会決勝の大阪桐蔭戦で先発抜擢され、終盤につかまったものの、7回まで3安打1失点と試合を作り優勝に貢献した。明治神宮大会でも中京大中京戦で先発登板して好投したが、球速は常時130キロ前後にとどまっていた。

 それでも、資質の高さは当時から示していた。長身でも身のこなしにぎこちなさがなく、鋭敏な指先感覚で変化球も器用に扱った。試合後、達はこう語っている。

「体重を増やして、下半身で投げるピッチャーになりたい」

 その言葉どおり、当時から3キロ増やして臨んだ甲子園では、球速は常時140キロを超えた。昨秋の明治神宮大会と比べると明らかにボールの力感は増し、平均球速は10キロ近く上がっている。

 末恐ろしいのは、まだまだ成長の余地を感じさせることだ。達は3月27日生まれで、4月上旬生まれの同級生と比べて約1年も遅く生まれている。成長上のハンデにも思えるが、幼少期から体が大きく、「早生まれをコンプレックスに感じたことはありません」と本人は語る。

 中学時代から爪の保護のためにネイルサロンに通うなど、野球への意識も高い。あと1年間の高校生活でどこまで伸びるか。そして、将来はどんな大投手になるのか、期待はふくらむ。