「未完の大器」がひしめく新潟。帝京から転校の本格派右腕も全力全開 (2ページ目)
昨年秋の優勝校である北陸は、エースで主将の阿部柚士郎(ゆうしろう)が文字どおりチームの大黒柱。スリークォーターからテンポよく投げ込むストレートは微妙に動いてバットの芯を外し、カーブ、フォークを交えて打者を翻弄する。
打者では昨年秋の県大会、その後の北信越大会でも打ちまくった松山琉人はタイミングを合わせる感覚が抜群で、バッティング技術は高校生離れしている。
昨年秋の準優勝校・新潟産業大付には、来年が楽しみな2年生右腕・西村駿杜(しゅんと)がいる。135キロ前後のスライダーとタテに鋭く曲がるスライダーも秀逸だが、強豪相手にもひるむことなく果敢に向かっていける闘争心は、投手にとっての大きな財産だ。
二遊間を守る和田昂樹、中村周磨の右投左打のふたりの野球センスにも注目だ。
ほかにも、村上桜ヶ丘の山田尚幸と菅原岳心の大型バッテリー、昨年秋の県大会で1試合3本の二塁打を放った佐渡の大型捕手・本間拓美、長岡大手の大型左腕・上村健、超高校級のパワーを誇る関根学園の吉澤一樹らのプレーも見逃せない。
また、帝京長岡の本格派右腕・吉田行慶(ゆきよし)は昨年4月に帝京(東京)から転校し、規定により1年間公式戦に出場できなかった。甲子園出場の夢は断たれたが、最後の夏に最高のパフォーマンスを見せると意気込む。
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