「これがオレの生きる道」。
変則フォームで戦う球児たちの心意気 (4ページ目)
しかし、これだけアクションが大きいとロスが多くなり、打ち損じも増えるのではないか。そんな疑問を本人にぶつけると、やはりその自覚があるという。
「本田(仁哉)監督からも『調子が悪くなると動作が大きくなりすぎてボールに詰まることがある』とよく言われています。そのあたりは修正してやっています」
甲子園初戦の対戦相手は富山第一(富山)。中津原元輝、森圭名と140キロ級の速球派右腕を2人擁するチームだったが、斉藤は試合前「対応できる自信はあります」と話していた。
しかし、斉藤は1打席目に詰まったセンターフライに倒れるなど、4打席無安打に終わり、チームも0対1で惜敗した。試合後、斉藤は1打席目の凡退を特に悔いていた。
「タイミングは合っていたのに、ちょっとこすってミスショットしてしまいました」
斉藤は何度も「タイミングは合っていた」と強調した。「フォームは悪くない。仕留められなかった自分が悪いんだ」という思いが滲んでいた。斉藤は大学でも野球を続ける予定で、「これからも1番打者を任されるような選手になりたい」という。
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