クラーク国際ってどんなチーム? 通信制高校が夏の甲子園に初登場 (4ページ目)

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • 長壁明●撮影 photo by Osakabe Akira

 ところで、そもそもクラーク国際とはどんな学校なのか。北海道から沖縄まで全国にキャンパスがある広域通信制高校で、生徒数は1万1000人を超えるという。校長は世界最高齢の80歳でエベレスト登頂に成功した三浦雄一郎さんが務めている。

 野球部は北海道本校の「スポーツコース」に属し、通信制とはいえ週に5日登校する。午前中は「総合進学コース」の生徒と同じ教室で勉強し、午後1時30分から「専門分野」という授業名目で、実質的な練習が始まる。これは多くの私学が採用しているシステムでもある。シーズンオフは「専門分野」の時間帯が通常授業になるという。

 現在は拓殖大北海道短大のグラウンドを借りて練習しているが、甲子園球場と同規格の専用球場を建設中。さらに廃校の体育館を改装した室内練習場や充実した設備の寮など、学校として野球部に力を入れつつあることは十分うかがえる。だが、それでも3年での甲子園出場は、「まさか」と思わせる早さだったに違いない。

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