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【自転車】前半戦総括。片山右京が語る「TeamUKYOの成熟度」 (3ページ目)

  • 西村章●構成・文・写真 text & photo by Nishimura Akira

 ツアー・オブ・ジャパンはアジアツアークラス1に分類されるステージレースで、昨年のTeamUKYOはチーム総合2位という好成績だったが、今年は11位と大きく後退。翌週のツール・ド・熊野は、UCIレースであるとともにJプロツアーの第7戦にも組み込まれたステージレースだが、ここでもTeamUKYOは個人・チームともに総合優勝を逃した。優勝は、個人部門がベンジャミン・プラデス(マトリックス・パワータグ)、チーム部門がブリヂストン・アンカー・サイクリングチーム、という結果だった。

 6月に入り、第8戦・栂池高原と第9戦・富士山のヒルクライムは、ともにホセ・ビセンテが勝利。山登りの強さはやはり健在であることを改めて印象づけたレースとなった。個人総合のルビーレッドジャージはウルタスンからチームメイトの畑中へ移り、チーム総合では相変わらずTeamUKYOが首位の座を守っていたとはいえ、この時期の彼らに勢いがあったかといえば、必ずしもそうではない。むしろ、個人部門で4月末の群馬から4連勝を飾ったマトリックスが、総力を挙げて勢いを増しつつある印象もあった。

 TeamUKYOにとって悪い方向に向かいかけたこの流れを断ち切り、再び自分たちのほうへ引き寄せたのが、6月下旬に開催された全日本選手権だった。

 このレースでは、キャプテンの土井雪広が序盤から積極的に逃げ集団を牽引して終盤までペースをコントロールし、そこから畑中がさらに攻撃を仕掛けて、最後は窪木が独走に持ち込んで全日本チャンピオンジャージを獲得した。目覚しい活躍を見せたこの3名以外にも、アシストとして働いた若手選手全員それぞれが、自分の果たすべき役割をしっかりと果たした。

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