【自転車】TeamUKYOの窪木一茂、全日本選手権を制す! (4ページ目)
先頭グループとメイン集団の差は、時間の経過とともに少しずつ縮まっていき、やがて大集団が形成されてレースは振り出しに戻る。終盤3周、残り50キロを切ったころに再び土井たち数名がスピードを上げて逃げグループを作り、集団のふるい落としにかかる。
最終ラップ、最後の16キロで優勝争いは15名ほどの人数に絞り込まれた。ラスト5キロで、まず土井がスパート。土井を逃がすまいと集団が追う。吸収された土井に代わり、今度はラスト2キロ地点で畑中勇介が飛び出す。今季からTeamUKYOに移籍し、Jプロツアーでも個人ランキング首位につける畑中は、しばらく独走を続けるが、これもやがて追いつかれてしまう。
そして、その背後から窪木が飛び出した。1キロのロングスパートで勝負をかけた窪木は、持ち味のスピード力を発揮して、最後は独走状態に持ち込み、6時間に及ぶ厳しいレースを制した。
「土井さんと畑中さんのアタックで自分は余裕ができて、最後まで脚をタメることができました。今日の勝利は、本当にチームメイトのおかげ。昨日のミーティングでは、僕と土井さんが優勝を狙えそうだということで、みんなが僕のために動いてくれることになり、後半に集団がひとつになってからはチームメイトとすれ違うたびに、『前をとれよ』と声をかけてくれたので、今日は1番でゴールを獲るつもりで走りました。ものすごいプレッシャーだったけど、ゴール手前まであきらめずに全力で踏み続けました」(窪木)
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