2017.06.25

【新車のツボ137】
スズキ・スイフト、
安い、軽い、速い(軽いから)の三拍子

  • 佐野弘宗●文・撮影 text&photo by Sano Hiromune

 新車で諸経費コミコミ200万円前後まで……という手頃な予算で乗ることができて、多くのクルマ通から「コイツ、わかっているな」と思ってもらえる日本車は、現在2台ある。1台がマツダ・デミオ(第122回参照)であり、なにを隠そう、もう1台がこのスズキ・スイフトだあああ……と、私は断言してみたい。

 ここでも何度か書いているが、軽自動車では押しも押されもせぬビッグネームのスズキも、登録車(=白ナンバー)では、知る人ぞ知る……のオタクなツボグルマが多い。

 スズキの白ナンバー車は、ごく一部の例外を除いては、日本より海外を主戦場にするグローバルカーがそろう。経済ニュースに興味がある人なら、スズキの生命線がインド市場だと知っている向きも多いはず。実際、スイフトも総生産台数の半分以上をインドで売る。国別のシェアでそれに続くのが日本だが、それとほぼ同数のスイフトが欧州でもさばかれる。

 それでいて、今のスズキ(の四輪車)は北米市場からは撤退している。日本の自動車メーカーの大半は、なんだかんだいっても北米市場に依存しているが、スズキは例外なのだ。スズキの白ナンバー車がちょっと個性的なのは、そんなところにも理由がありそうだ。

 アメリカでは1台も売られず、欧州市場が地元日本と同じくらい重視されるスイフトは、これまでも”欧州風味”を前面に押し出したクルマづくりをしてきた。それがインドでも、日本でも、そして欧州でもウケた。