EURO3連覇を目指すスペイン。圧倒的な層の厚さも、守備陣にスキあり

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki photo by AP/AFLO

EURO2016の注目国(1)~スペイン

 スペイン代表は、前人未踏のEURO3連覇を達成できるのだろうか? 

 5月29日、スペインは強化試合でボスニア・ヘルツェゴビナを3-1と一蹴している。CL決勝に出場したメンバーが帯同しておらず、その穴を埋めた20歳のマルコ・アセンシオ(エスパニョール)、19歳のミケル・オヤルサバル(レアル・ソシエダ)ら「次世代代表」で快勝。選手層はどの国よりも分厚い。21歳の右サイドバック、エクトル・ベジェリン(アーセナル)は、負傷のダニエル・カルバハル(レアル・マドリード)に代わって、23人の本大会出場メンバーにも滑り込んだ。

ブラジルW杯のリベンジを期すスペイン代表のデルボスケ監督ブラジルW杯のリベンジを期すスペイン代表のデルボスケ監督

「チームバランスを考えた上での23人だが、代表に値する選手は他にもいた」

 ビセンテ・デルボスケ監督は5月31日のメンバー発表会見でこう語っている。イスコ(レアル・マドリード)、サウール・ニゲス(アトレティコ・マドリード)らもリストから外さざるを得なかった。一時はエースと目されたジエゴ・コスタ(チェルシー)、EURO予選得点王のパコ・アルカセル(バレンシア)、実績十分のファン・マヌエル・マタ(マンチェスター・ユナイテッド)も落選させたほどだ。

 しかし、総合力最強=優勝とは単純に結べない。

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