レアルがCLベスト4。チチャリートの涙が教えるもの

  • 山本孔一●文 text by Yamamoto Koichi photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 サンティアゴ・ベルナベウで行なわれたチャンピオンズリーグ(CL)準々決勝第2戦レアル・マドリード対アトレティコ・マドリードは、試合終了間際のFWチチャリートの劇的なゴールにより、1対0でレアル・マドリードが勝利した。ビセンテ・カルデロンでの第1戦は0対0で引き分けており、レアル・マドリードが5年連続の準決勝進出を決めた。

決勝ゴールを決めたチチャリート(レアル・マドリード)決勝ゴールを決めたチチャリート(レアル・マドリード) 昨シーズンのCL決勝カードは劇的な形で決着がついた。アトレティコのMFアルダ・トゥランが不必要なイエローカードを2枚もらい退場した終盤。主力選手の欠場から先発のチャンスが回ってきたレアルのチチャリートことハビエル・エルナンデスがこの試合唯一のゴールを決め、今季8試合目にして初めてのアトレティコ戦勝利をチームにもたらした。

 88分、レアルはクリスティアーノ・ロナウドがハメス・ロドリゲスとのワンツーからエリア内に侵入する。アトレティコのDFミランダに引っ張られながらも、クリスティアーノ・ロナウドが崩れた体勢からフリーのポジションに位置するチチャリートへパスを送ると、メキシコ人FWは右足を落ち着いて振り抜いた。この試合、何度もスーパーセーブを見せていたGKオブラクの必死の飛びつきも、アトレティコDFのブロックも間に合わず、ゴールネットが初めて揺れた。

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