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【日本シリーズ】「正直、力の差はある。でも...」 DeNA伊勢大夢が初戦で感じたソフトバンクの強さと、逆襲への突破口

  • 石塚隆●文 text by Takashi Ishizuka

「負けたチームの選手が言うのも何ですけど、客観的に見たらいい試合だったと思うんです。もちろん悔しさはありますが、誤解を恐れずに言えば、プロ野球選手はそういったいい試合をファンに見せなければいけない職業だと思うんです。そのなかで、明日以降もベイスターズにとっていい試合を繰り広げていきたいと思います」

 10月24日、横浜スタジアムで行なわれた日本シリーズ第1戦。延長11回の激闘の末、DeNAはソフトバンクに1対3で敗れた。その試合後、DeNAのリリーバーである伊勢大夢は、こう語った。

 たしかに、敗れたチームの選手が口にするには、意外な言葉かもしれない。しかし、伊勢は常に自分自身を、そして周囲の状況を冷静に見つめている。その客観性こそが、長年にわたりリリーバーとしてマウンドに立ち続ける伊勢を支えてきたのだろう。

7回二死三塁の場面で登板し、正木智也を打ち取ったDeNAの伊勢大夢 photo by Sankei Visual7回二死三塁の場面で登板し、正木智也を打ち取ったDeNAの伊勢大夢 photo by Sankei Visualこの記事に関連する写真を見る

【失点の許されない場面で見せた真骨頂】

 伊勢が語ったように、手に汗握る攻防だった。2年ぶりの顔合わせとなった両チーム。ソフトバンクはパ・リーグ3連覇を果たし、DeNAはレギュラーシーズン3位からクライマックスシリーズを無敗で勝ち上がってきた。

 ソフトバンクが7回に先制すると、DeNAは8回、牧秀悟のソロ本塁打で同点に追いつく。しかし、延長11回に庄子雄大の適時二塁打で勝ち越されると、さらに代打・柳町達の犠飛で追加点を許し、初戦を落とした。両チームの意地がぶつかり合う、まさに日本シリーズにふさわしい一戦だった。

 DeNAは、日本シリーズ初先発の石田裕太郎が7回途中まで1失点と好投。打線では牧の同点本塁打が飛び出し、三森大貴の積極的な走塁や柴田竜拓の犠打など、随所に持ち味を発揮した。

 なかでも印象的だったのが、7回表に見せた伊勢の火消しである。0対1とリードを許した二死三塁の場面。先発の石田からマウンドを引き継いだ伊勢の前に立ちはだかったのは、ソフトバンクの正木智也だった。

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著者プロフィール

  • 石塚 隆

    石塚 隆 (いしづか・たかし)

    1972年、神奈川県出身。フリーランスライター。プロ野球などのスポーツを中心に、社会モノやサブカルチャーなど多ジャンルにわたり執筆。web Sportiva/週刊プレイボーイ/週刊ベースボール/集英社オンライン/文春野球/AERA dot./REAL SPORTS/etc...。現在Number Webにて横浜DeNAベイスターズコラム『ハマ街ダイアリー』連載中。趣味はサーフィン&トレイルランニング。鎌倉市在住

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