競泳・三井愛梨の素顔 パリ五輪に挑む「文武両道アスリート」のまさかのルーティンとは (2ページ目)

  • 佐藤主祥●文 Kazuyoshi Sato

【緊張をほぐすための2つのルーティン】

――競技と勉強を両立する原動力はどこにあるのでしょうか。

 両立できているかはわからないですけど、練習にしても課題にしても、とにかく「やらなきゃ、やらなきゃ」という思考でいつも向き合っています。でも全然、メンタルも強い方ではないと思うので、妥協しちゃうこともよくあります(笑)。

――インタビュー直前に約7,000メートルもハードなトレーニングをされていたので意外です......。ご自身の性格はどう分析されていますか?

 他人からどう見えているかはわかりませんが、意外と真面目だと思います。けっこうサボるし、適当な性格をしていると思っているんですけど、そのわりには真面目に頑張っているところもあるかな、みたいな。そういう感じです。

――メンタルは強くないと仰っていましたけど、レース本番までの気持ちの持っていき方が気になります。何かルーティンはありますか?
 
 これは昨年の世界選手権の選考会からなんですけど、レース前にタオルで顔を覆って変顔をするようにしました。というのも、その大会直前にけっこう緊張していて、自信がなかったわけではないですけど、不安を感じていたんです。

 その時に帯同してくれていたトレーナーさんから「ちゃんと口角をあげるんだよ」と言われて、私が「やるなら変顔とかがいいですかね」って返したら、「お、変顔いいじゃん!」みたいな話の流れになって(笑)。それで実際にやってみたら、多少落ち着いたというか、ちょっといいかなと思って続けています。

 それに加えて、3月のパリ五輪代表選考会の女子200メートルバタフライ決勝の時、スタート台に前に来て、笛が鳴る前に「大丈夫、大丈夫」と小声でつぶやいたりもしていました。
 
 これに関しては昔からやっていて、高校生ぐらいまでは心の中で喋っていたんですけど、最近は隣のレーンの選手に聞こえない程度の声量で声を出すようになってきました。心を整えるじゃないですけど、自信を取り戻すために自分に言い聞かせてからレースに臨むようにしています。

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