世界水泳の競泳は「初」と「復活」も期待。最強メンバーが揃う種目もある (2ページ目)

  • 松田丈志●文 text by Matsuda Takeshi
  • photo by Kyodo News

 22日。大会2日目。この日はメダルが期待できる種目が2つ。男子100m平泳ぎの小関也朱篤(やすひろ)、女子200m個人メドレーの大橋悠依と大本里佳だ。

 小関は、今大会200m平泳ぎの代表権を逃しており、この種目とメドレーリレーにかける。200mがない分、100mに集中しスピード強化に特化して調整することができた。

 本人も速いテンポの中で搔き急がないストロークを意識してトレーニングして来たという。予選、準決勝、決勝と泳ぎを安定させながら、タイムを上げていけるかが鍵となる。

 58秒中盤から前半がメダルラインだろう。

 大本は、初の世界選手権代表だが、今シーズン世界ランキング3位のタイムを持っており、大橋悠依と共にメダルが期待できる。

 彼女がこの大舞台でどれほど自分の力を発揮できるかは未知数だが、周りに経験豊富なチームメイトやコーチングスタッフがいるので、うまくセルフコントロールしてレースに挑んで欲しい。決勝まで駒を進められればメダルの可能性は大いにある。彼女は今大会、個人種目、リレー種目と多くのレースに挑む。緊張している暇もなくレースが続くはずだ。大会が終わったときには、この大舞台も自分のフィールドとなっている事だろう。大橋悠依も前回大会に続くこの種目でのメダル獲得に期待がかかる。

 23日。大会3日目。注目は男子200m自由形の松本克央だ。成長著しく、世界選手権でこの種目、日本初のメダル獲得の期待が高まる。今シーズンは冬場に肩の故障でトレーニングのスタートが遅れた中、4月の日本選手権では自己ベストを更新しており、まだまだ伸びしろは十分だ。名伯楽の鈴木陽二コーチのもと、高地トレーニングも遂行しており、その成長具合によっては一気にメダル圏内までいく可能性はある。萩野公介が持つ1分45秒23の日本記録近くのタイムで、決勝で泳ぐことができればチャンスありだ。

 男子100m背泳ぎ決勝にも注目したい。ロンドン五輪で3つのメダルを獲得した入江陵介が出場予定だ。この種目でのメダル獲得もだが、入江選手の仕上がりは男子メドレーリレーにも大きく影響する。大ベテランの仕上がり具合に注目したい。

 24日。大会4日目の注目は、男子200mバタフライだ。日本が得意として来た種目に瀬戸大也が挑む。最終日の400m個人メドレーで金メダルを狙う瀬戸は、この種目で前回大会同様にメダル獲得を狙う。自己ベストとなる1分53秒台に突入できるかどうかがポイントだ。ハンガリーの新星クリストフ・ミラークが、どの程度のタイムで泳ぐのかも注目だ。

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