ロシア、中国の次をウクライナに奪われた。シンクロ日本に厳しい現実 (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by Fujita Takao/PHOTO KISHIMOTO

 そんな悔しさを晴らそうと臨んだのが、チームフリーだった。チームテクニカルルーティーンで獲得した銅メダルを、さらに実りのあるものにしなくてはいけないという思いもあった。だが、19日の予選ではウクライナがリフトを失敗したにも関わらず、0.4333点差をつけられる滑り出しとなった。

 そして21日の決勝では、予選で失敗したリフトを成功させただけでなく、独創性のある構成を多用して93.9333点まで得点を伸ばしたウクライナに対し、日本は勢いに乗り切れず93.1000点にとどまり4位と、メダルを逃す結果に終わった。

 乾は「今日は最後まで魂を込めて泳げたと思うので、力は出し切れた」と話したが、脚技などは演技の小ささが目立った。井村コーチも「リオを終わってから大型化をしないといけないと訴えているが、まだそれが進んでいない。今回はリフトもよくやったし高さも出していたので、あとは大きさだけだと思う」と、今後の課題を口にする。

3 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る