検索

【大学駅伝】早稲田大ルーキーズは「令和の三羽烏」から「カルテット」へ 二冠を狙う全日本大学駅伝で何を見せてくれるのか? (2ページ目)

  • 和田悟志●取材・文 text by Satoshi Wada

【指揮官が「出雲のMVP」と評した新妻】

 新妻は4区を任された。

「自分までの前の区間がすごくいい形で持ってきてくださって、後ろにも偉大な先輩たちが残っていたので、安心して気楽に走れました」

 優勝インタビューではこんな言葉を口にしていたが、花田監督が今回のMVPに挙げたのが新妻だった。それほど圧巻の走りだった。

 新妻がタスキを受け取ったのは、トップと9秒差の2位。先頭の日大も実績のあるルーキー・首藤海翔だったが、新妻は1km過ぎにとらえると、じわじわと引き離しにかかった。

「最初のほうで捕まえて、あとは押しきるレースをしようと思っていました」というプランどおりにレースを進め、早々に逆転したばかりか、2位との差を16秒にまで広げた。そして、従来の区間記録を10秒も上回り、区間新記録を樹立して区間賞を獲得。優勝をぐっと手繰り寄せる活躍を見せた。

「新妻が(当日変更で)代わるんじゃないかという声もありましたが、夏場の練習もきっちりやってきて、彼に結果を出してほしいと思っていました」と言う花田監督の期待に見事に応えてみせた。

 前半戦の新妻は、U20アジア選手権1500m5位、U20世界選手権3000m11位と国際大会で日の丸をつけ、日本選手権にも1年生ながら5000mで出場を果たしている。

 しかしながら、増子(U20日本記録を2度更新、日本選手権5000m7位入賞など)、本田(U20世界選手権3000m銅メダル、日本選手権1500m2位など)の活躍と比較すると、やや見劣りしたのは否めない。

 実際、高校時代の実績からすれば、本調子ではないというのが大方の見方だっただろう。その不調を象徴したのが、6月20日に行なわれたGINZAMILEという1マイルのレースだ。日本選手権の直後だったとはいえ、4分11秒3で29位と不本意な結果に終わった。

 だが、同時にこのレースは、新妻が再浮上するきっかけにもなった。

「自分が思うように調子が上がらないなか、ふたりが結果を出していることに、たぶん焦りもあったんだと思います。でも、GINZAMILEで何かがプツンと切れて、考え方をリセットして、練習をしなければいけないと思うことができました」

 こうして夏場にぐんと調子を上げて、駅伝・ロードシーズンを迎えていた。

2 / 4

登録は簡単! チェックを入れてボタンを押すだけ 詳しくはこちら

キーワード

このページのトップに戻る