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【箱根駅伝 名ランナー列伝】メクボ・ジョブ・モグス(山梨学院大) 「最強留学生」は4年連続2区出走で3回区間賞&2度区間新の金字塔を打ち立てた (3ページ目)

  • 酒井政人●取材・文 text by Masato Sakai

【惜しくも届かなかったが果敢に挑んだ1時間5分台】

 4年時はトップと6秒差の4位で走り出すと、2km付近で首位に立った。5kmを14分07秒、10kmを28分09秒で通過。4年間で最も遅い入りとなったが、後半がすばらしかった。15~20kmを14分01秒まで引き上げて、自身が前年に打ち立てた区間記録を19秒塗り替える1時間06分04秒を叩き出したのだ(この記録はその後11年間未踏のままだった)。

 20人抜きを演じた区間2位のギタウ・ダニエル(日大)にちょうど1分、日本人トップの木原真佐人(中央学院大)に2分18秒という大差をつけた。2区の連続区間新は瀬古利彦(早大)以来29年ぶりの快挙で、チームも2年連続の総合6位となった。

「目標は65分台でしたが、残念ながら達成できず、少し悔しいです。10~15kmのペースが落ちて、まずいなと思って15kmから上げました。最後の坂はこれまでで一番余裕がありましたね。4年間、箱根駅伝を走ってきて、本当によかったです」

 モグスは2007年の香川丸亀ハーフマラソンで当時世界歴代10位となる59分48秒をマーク。翌年の世界ハーフマラソン選手権にはケニア代表として出場している。カーボンプレート搭載の厚底シューズがまだない時代。現在でも通用するタイムで、文字どおりの"爆走"を何度も見せて、駅伝ファンを驚かせた。

●Profile
めくぼ・じょぶ・もぐす(Mekubo Job Mogusu)/1986年12月25日生まれ、ケニア出身。山梨学院大学附属高―山梨学院大―アイデム―日清食品グループ―サンベルクス。箱根駅伝には4年連続2区に出走し、区間賞3度、区間新記録樹立2度と圧倒的な強さを誇った。また全日本大学駅伝では8区3回、4区1回とすべて区間賞(うち区間新記録3回)、1度のみ出走した出雲駅伝(2年時)でも6区を区間新記録で区間賞と、出走した9回の三大駅伝で8回の区間賞(うち6回区間新記録)と圧倒的な強さを誇った。

【箱根駅伝成績】
2006年(1年)2区1位・1時間07分29秒
2007年(2年)2区6位・1時間08分53秒
2008年(3年)2区1位・1時間06分23秒 *区間新
2009年(4年)2区1位・1時間06分04秒 *区間新

*区間新は当時

著者プロフィール

  • 酒井政人

    酒井政人 (さかい・まさと)

    1977年生まれ、愛知県出身。東農大1年時に出雲駅伝5区、箱根駅伝10区出場。大学卒業後からフリーランスのスポーツライターとして活動。現在は様々なメディアに執筆している。著書に『箱根駅伝は誰のものか』『ナイキシューズ革命 〝厚底〟が世界にかけた魔法』など。

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