【大学駅伝】箱根駅伝2区でのリベンジ誓う大東大・棟方一楽が高温多湿下のレースで見せた強さと自信
7月の網走で好走を見せた大東大・棟方(右、写真は5月の全日本関東選考会。左は入濵)
箱根駅伝のシード権再奪取を狙う大東文化大学が順調な今シーズン前半を過ごしている。なかでもエース格として期待される棟方一楽(3年)は、高温多湿の過酷な条件下のレースで実業団の外国籍選手相手を上回る走りでその存在をアピール。
前回の箱根では2区を任されながら、区間下位に沈んだ悔しさを胸に、着実に成長を遂げ続けている。
【高温多湿の悪コンディションをプラスに捉えた理由】
今年7月20日に開催された関東学生網走夏季記録挑戦競技会は、北海道とは思えないほどの蒸し暑さに見舞われ、記録を狙うには過酷なコンディションだった。
だが、こんな悪条件さえも、ポジティブに捉えていた選手がひとりいた。大東文化大学の棟方一楽(かずら)だ。
「湿度がすごく高くてかなりタフなレースだったんですけど、高校時代に真名子(圭)監督が見に来てくださった時に、同じような条件下で『ここでいい走りをしないと、大学に行けない』と思いながら走ったのを思い出しました」
棟方の脳裏に浮かんだのは、弘前実業高(青森)3年時の9月に行なわれた、あおもり秋季ディスタンス記録会だった。全国大会での実績がない棟方にとって、関東の大学に進むためにはこの記録会で絶対に外すわけにはいかなかったが、9月も半ばを過ぎていたにもかかわらず、蒸し暑さのなかレースは行なわれた。それでも、棟方は力走。14分45秒64の自己ベストをマークして組2着となり、真名子監督にしっかりとアピールしてみせた。
蒸し暑さのなか、きっちり走りきった体験があったことで、棟方は「いい感じで走れた」と言う。
10000mの最終5組に登場した棟方が、ターゲットタイムに掲げていたのは、学生トップランナーの目安となる27分台。
「ずっと前から27分台を狙おうと監督と相談していて、しっかり自分の体を合わせて来ました。最初からタイムを狙っていたので、外国人選手だろうと関係なく、先頭争いをすると決めていました」
1 / 3
著者プロフィール
和田悟志 (わだ・さとし)
1980年生まれ、福島県出身。大学在学中から箱根駅伝のテレビ中継に選手情報というポジションで携わる。その後、出版社勤務を経てフリーランスに。陸上競技やDoスポーツとしてのランニングを中心に取材・執筆をしている。

