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箱根駅伝2025 2年前の主将・中西大翔が語る國学院大「三冠」の可能性「平林はもちろん、部屋っ子にも期待」 (3ページ目)

  • 佐藤俊●取材・文 text by Sato Shun

【「平林の5区を見てみたいですが...」】

 そして、國学院大でやはり注目なのはエースの平林だ。今年2月の大阪マラソンで当時歴代7位のタイム(2時間0618秒)で初優勝を果たし、出雲では駒澤大の篠原倖太朗(4年)との競り合いに勝って優勝のゴールテープを切り、全日本では7区で青山学院大の太田蒼生(4年)とトップを競い、区間2位でまとめ、全日本初優勝に貢献した。箱根はエース区間の2区を駆ける予定だが、山上りの5区も候補として挙がっている。

「平林の5区を見てみたい気がしますが、やっぱりエース区間の2区で区間賞を獲る姿を見てみたいですね。平林や歩夢は1年の時から見てきて、自分たちの成績を軽々と超えていったので悔しい気持ちもあるんですが、ここまで来たら三冠を獲ってほしい。"史上最強の國學院大"を証明し、歴史を変えてほしいと思います」

 来年1月3日、中西は大手町に行き、歓喜の瞬間を待つ予定だ。後輩たちが歴史的な偉業を達成すれば、「2025年を自分のシーズンにする」と期す中西の心にも弾みがつくだろう。

■Profile

中西大翔/なかにしたいが

2000年5月27日生まれ、石川県出身。金沢龍谷高校ではインターハイ5000ⅿで決勝進出、世界クロスカントリー選手権(U20)に出場するなど活躍。國学院大学に進学すると。いきなり出雲駅伝初優勝のメンバーとなった(2区3位)。箱根駅伝は1年時に4区で区間3位、2年時に2区15位、3年時に4区4位、主将を務めた4年時は直前の故障で不出場。旭化成所属。

著者プロフィール

  • 佐藤 俊

    佐藤 俊 (さとう・しゅん)

    1963年北海道生まれ。青山学院大学経営学部卒業後、出版社を経て1993年にフリーランスに転向。現在は陸上(駅伝)、サッカー、卓球などさまざまなスポーツや、伝統芸能など幅広い分野を取材し、雑誌、WEB、新聞などに寄稿している。「宮本恒靖 学ぶ人」(文藝春秋)、「箱根0区を駆ける者たち」(幻冬舎)、「箱根奪取」(集英社)など著書多数。

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