箱根駅伝の予選会でダントツ1位の明治大。山本監督が語る選手の起用法「力どおりに走れば3位以内も見えてくる」 (2ページ目)
【起用が楽しみな花の2区】
明治大にとってのプラス材料は、下條乃將(3年)が11月の激坂最速王決定戦で7位になり、5区に起用できる目処が立ったことだ。前回は主力の鈴木が区間9位で走っているが、「鈴木も実業団にいくことを考えれば、平地の区間でどのくらい走れるか見てみたい」という山本監督の意向もある。
「下條も5区をやりたいと入学したころから言っていましたが、これまでは力的に16人のエントリーメンバーには入れなかった。今年はしっかり練習もこなせるようになり、1万mも28分47秒86まで伸ばしてメンバー入りしたので、少し余裕が出てきました」(山本監督)
ここ2年間の明治大の2区は、加藤が1年と2年で走っていて、順位は区間10位と17位だった。山本監督も絶対的なエースの存在がないなかで、つなぎの区間という位置づけだったというが、今回は期待をしている。
「その意味では、今回はやっと強い選手を花の2区に持って行くことができるかなというところですね。鈴木もトラックでは学生のなかでも比較的上位で走っているので、その辺の走りはしてほしい。彼は苦しいところで我慢できるタイプなので、2区の理想とするイメージにも合っています。駒澤大の田澤廉選手や東京国際大のイェゴン・ヴィンセント選手まではいかないですが、1時間7分前後の走りはできると思っています」
そこにつなぐ1区だが、前回は区間16位と出遅れた児玉真輝(2年)が、悔しさを持って今年は力をつけてきている。全日本でも2区で区間2位と好走し、候補に挙げられる。
また、その全日本で1区を首位と16秒差で走った手嶋杏丞(4年)もチーム内では鈴木とともに主力で信頼感のある選手。そのふたりを1区と3区で考えている。
「児玉の場合は気持ちも強い選手で、来年はエースになってもらいたい存在でもあるので、1区ではなくて3区や4区を走り、次は2区をやるというイメージでもいいかなと思います。最近伸びてきている小澤大輝(3年)もいるので、彼を4区に置ければふたりで(児玉と手嶋)1区と3区はあるなと考えています。
また加藤は、単独走ができてロードが強いこともあってこれまで2区で使っていましたが、復路でもいい仕事をするんじゃないかと思っています。2区よりプレッシャーの少ないところで結果をドンと出して、『来年はもう1回2区で』となってくれればいいかなとも思います」
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