2021.12.27

箱根駅伝で東洋大は主将・宮下とルーキー石田を中心に往路優勝を狙う布陣。総合では3位以内を目標にする

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by AFLO

 前回の箱根駅伝の往路で東洋大は、各選手が大崩れすることなくつなぎ、5区の区間記録保持者の宮下隼人(現・4年)の堅実な走りで2位になった。復路は6区と7区が想定外の走りで4位まで落としたものの、4年で学生駅伝初出場だった8区の野口英希と9区小田太賀が東洋大らしい渋い走りで総合3位と結果を残した。

過去2回、5区を走ってきた4年の宮下隼人は最後の箱根も5区を任されるのか過去2回、5区を走ってきた4年の宮下隼人は最後の箱根も5区を任されるのか  しかし、新チームで挑んだ今年の春シーズンは、主力の故障もあり、関東インカレ1部の長距離種目で31年ぶりに入賞者なしという屈辱を味わった。それでも10月の出雲駅伝では、4区で九嶋恵舜(2年)が区間2位、5区のスーパールーキー石田洸介(1年)が区間賞獲得の走りをして順位を上げ、総合3位と堅実な走りを見せた。

 だが、11月の全日本大学駅伝は1区で区間12位と出遅れると、4区と5区で盛り返しながらも、終盤に区間13位が2区間続いてしまい、チーム最低順位タイの10位という結果に終わった。好調とは言いがたいチグハグ感が漂っていた。

 そこで生まれた危機感が、チームの意識を変化させたと酒井俊幸監督は言う。

「出雲や全日本は主力に頼らず、新しい選手の台頭を目標にやってきましたが、全日本が10位で14年連続のシード権を落とす結果になってしまいました。そこから、これまでの箱根への取り組みをもう一度思い出し、危機感を持ってやっています。

 全日本前は新しい選手の台頭を意識していたのでスピード練習に重きを置きましたが、それを改めてスタミナ練習や、タスキを持ってもブレない心づくりに練習段階から取り組んでいて、全日本前に比べると新しいチームになったような雰囲気になっています」